■プラスチックレンズについて 「レンズの特性」

■現在においてプラスチックレンズの普及率は90%~95%だといわれています。ガラスレンズには出来ないさまざまなカラー染色や、ガラスでは加工できないデザインフレームが非常に多いためだと思います。近年ではガラスレンズにも劣らない強度のコーティング技術の進歩によってレンズメーカーによってはプラスチックレンズのみ取り扱いという製造元もあるくらいです。
 
ただ、素材がプラスチックである以上、その欠点というものがあります。それは「熱」です。
 

プラスチックレンズの構造と、「熱」によりレンズ基材が「膨張」してコーティングが割れる仕組み

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熱によりコーティングがひび割れ
を起こした様子。曇った感じがわ
かりますか?
拡大しました。網の目のような状
態になり、やがて剥がれてきます
大きなキズはありますが、コーテ
ィングのひび割れはおこしていな
いレンズ透明度が全く違います。


一般的にプラスチックレンズのコーティングがひび割れをおこすのは、「60度以上~の熱」

注意する事!
サウナ 夏場の車内に置いたまま
料理中の油跳ね 繰り返しの入浴・温泉



赤文字は特に注意!  ですが、サウナ用に安いガラスレンズで作った眼鏡を別に持ったり、入浴用に古い眼鏡を使っていたり皆様工夫されているようです。

 
 

プラスチックレンズの経年劣化

素材がプラスチック(樹脂)である以上、色あせ・変色が起こります。室内で使う近用眼鏡よりも、日常かけている遠用眼鏡についてはどうしてもこの問題は避けられません。レンズの性能(UVカット効果等)が維持できる目安は5年間です。

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①左が5年間使用したレンズです。
黄ばみが強くなっています。右が新
しく入れ替えるレンズ。共に無色。
①拡大 ②右上の色見本(ワイン系)で染色し
4年間使用したカラーレンズです。色
あせにより右下の違う色見本(オレン
ジ系)と同じ様になっています。      
②購入時の色見本
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黄ばんで変色する頃はレンズ
が脆くなる他、透明度も失わ
れているため暗くなります。
細かなキズや料理の油跳ね等
によるコーティングの剥げ。
見にくくなりますのでレンズ
の交換をしてください。      
   

 
 

片玉レンズ破損について ◇特に、縁なし眼鏡の場合は注意

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レンズの特性について

■昔は球面設計のレンズしかなくて、度数が強い近視のレンズは、かなり厚くなってしまいました。20年前位から同じ度数でも薄く仕上がる非球面設計のレンズが発売され、プラスチックにおいては現在、両面非球面設計というものまであります。大きく分けてレンズには「球面設計」と「非球面設計」があり、双方にはそれぞれの特性もあります。瞳孔間距離が狭い人が大き過ぎるフレームを選ばれる場合、初めて眼鏡を装用する場合、現在使っているレンズの設計を変える場合、など、専門店ではレンズの特性に注意しています。


(特性)瞳の前(光学中心)から離れたところで見た場合の度数誤差(パワーエラー)

球面レンズ 非球面レンズ
プラス度数 度が強くなる 度が弱くなる
マイナス度数 度が強くなる 度が弱くなる


フレームの適正なサイズ選びで、違いがでる。

厳密に申し上げると眼鏡とは、瞳孔間距離に対してフレームのサイズを決定します。顔の大きさに対してではありません。より薄く、軽く、見易くしようと考えると、サイズ選びは眼鏡店の一番最初の重要な仕事です。お顔に対してフレームが小さいか大きいかではなく、私達はレンズ玉型内の瞳の位置を見ています。特に中等度以上の度数からは、レンズの特性上、適正なサイズ選びが必要です。
 

弱度 ±3.00D未満
中等度 ±3.00D~±6.00D未満
強度 ±6.00D~±10.00D未満
最強度 ±10.00D以上
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【薄く仕上げるコツ】
光学中心から離れた所はカットする。近視の凹
レンズは中心から離れるほど厚くなるので、な
るべく薄い部分を使うようにするには極端に横
長のフレームは避けること。(特に強度の人)

 

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【お客様の眼鏡です。】
瞳孔間距離60.0mm(片眼30.0mm)
レンズの真ん中に瞳が位置すると、
左右の距離は同じなりますが、多く
の人は瞳から内側(鼻側)よりも瞳
から外側(耳側)の方が距離が長く
なります。この距離が長ければ長い
ほど凹レンズの厚い部分が沢山入っ
てしまうのです。フレームのサイズ
選びが鍵となります。
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【使用したレンズ】
超高屈折両面非球面レンズ -6.00D
かなり強い度数ですが、横幅が極力
長くならないフレームを選びます。
事前に出来上がるレンズの厚みは
おおよそわかります。
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【完成】
度数誤差がないようにカットして、
-6.00Dという強度でもこんなに薄く
出来上がります。