子供の眼鏡矯正

点眼薬を用いての検査

【潜伏性遠視を見つけるため】
DSC_0040遠視は、角膜から網膜までの長さ『眼軸』が短く、眼に入ってきた光が網膜の後方で像を結び、物がぼやけて見える状態です。軽度の遠視なら視力は良いですが、それ以上では遠くも近くもぼやけて見えるため視力が発達しない場合があり、矯正しないで放置しておくことは危険です。調節麻痺剤『散瞳薬』を用いて子供の強い調節力を麻痺させてから実際にどれだけの遠視が潜んでいるのかを検査します。
【強い調節力を取り除く】
DSC_0040子供の場合、眼の中の筋肉『毛様体筋』が水晶体を引っ張ったり緩めたりしてピント合わせをする勢いがたいへん強いので、この調節力を一旦取り除いて正しい屈折度を検査しなければなりません。近くを長時間見ていれば、それなりに近くが見やすいようにピント合わせが固定されたままでの視力検査は、本来の屈折度が曖昧になるなど望ましくありませんので調節麻痺剤『散瞳薬』を点眼に用いて屈折検査を行います。近視の子でも強い調節力がある場合、医師の判断により行います。
【屈折能検査点眼剤】
DSC_004010歳前後の子供の場合、サイプレジン点眼薬を用いて屈折検査を行う事がほとんどです。サイプレジン点眼薬は副交感神経麻痺作用により、眼のピント調節を行なっている毛様体筋に働き、余分な眼の緊張を取り除いて正しい屈折状態を検査するために使用します。


子供の遠視 眼鏡矯正<小学校 低学年>

<検眼結果 -来院時->
一見、視力が良くないと「近視かな?」と思うでしょうが、7歳という年齢ですと医療機関では「遠視」を疑います。
R)裸眼視力0.5
L)裸眼視力0.7
【屈折度の矯正】
R)sph+4.25D 矯正視力0.7
L)sph+4.25D 矯正視力0.7
『散瞳薬』を用いて屈折検査を行った結果、「遠視」が見つかり裸眼視力、矯正視力が良くありません。このまま放置しておくと視力が出なくなる恐れがありますので早々に眼鏡を作製。遠視の眼鏡をかけると近くが楽に見え、眼が疲れなくなります。そして【入浴時】【就寝時】以外は眼鏡装用が基本です。
<眼鏡装用結果>
※2ヵ月後の検査
R)裸眼視力1.2
L)裸眼視力1.2
【屈折度の矯正】
R)sph+4.25D 視力1.2
L)sph+4.25D 視力1.2
遠視の眼鏡をかけて網膜上に正しい像を結ばせ、裸眼視力が大人と同じ1.2の視力になりました。来院時のように視力が出なくなる恐れは、もうありません。子供の場合、遠視の眼鏡をかけることにより視力が出てくると、眼鏡を外しても見えるので外してしまいがちになりますが、子供は無理してピントを合わせるので眼鏡は外さない方がいいでしょう。


国内は比率として近視が多いので、「近視を対象にした記述」がほとんどです。遠視の場合は考え方やメガネの装用方法が近視とは異なります。決して「視力が良くない=近視」と決め付けないで下さい。


 

■成長過程の小児、度数は変わらなくともPDに注意!
■眼鏡フレームのチェックポイント【Kids】
■視力検査の時に、「眼を細めないで下さい!」と、言われる理由(裸眼視力について)
 

低学年~高学年の頃の眼 <近視>

学校で視力検査が行われると、このような内容が書いてあります。

視力について
A 1.0可 軽い遠視や乱視が含まれる場合もあるが、日常生活上の配慮はいらない。
B 0.7可 教室の最後列からでも黒板の小文字が読み取れる視力。本人が不便を訴えない場合、座席の配慮はいらない。
C 0.3可 座席によっては黒板の字が見えにくいことが多く、眼鏡が必要な場合があるので眼科で検査を受けさせる。
D 0.3未 教室の前列にいても黒板の字が見えにくい視力。早急に眼科で検査を受けさせることをすすめる。
DSC_0040


ABCDの、それぞれを詳しく

視力とメガネについて
片眼ずつの視力が1.0以上。入学したばかりの頃(1~2年生)は、正視眼や微量の遠視眼なので視力も良好なため、Aが圧倒的に多いです。眼科での視力検査も短時間で終わります。
片眼ずつの視力が0.7以上。このBについては、裸眼視力から注意して測定します。眼を細めて見る子(高学年)がいるからです。逆に、眼が疲れているために視力が悪い子(低学年)もいるからです。再度、測定したらAの子や、逆にCの子も毎年多くいるのがB群の特徴です。
片眼ずつの視力が0.3以上。0.3も0.6もC群に入りますが、両者の見え方は大きく異なります。Cの視力になると近視です。学年や座席の位置によってはメガネが必要になります。高学年になるとCの比率が多くなります。
片眼ずつの視力が0.3未満。学業に支障がでる視力となります。遠くを日常的に眼を細めて見ていますので、眼に負担がかかっています。眼を細めないで見ることができるようにメガネをかける必要があり、高学年以降~メガネを常用する子が多くなります。

 
 

初めてのメガネは年齢が若いほど、「視力が悪くなったのかな・・」と断定し、直接に眼鏡店へ行き、メガネを作るのではなく必ず眼科で検査を受けて下さい。そして、現代は以下の事を最も注意しています!


 

■眼は、近くを見る時、網膜上に正しく焦点を合わせるために毛様態筋が水晶体を厚くして光の屈折を強めます。(ピント調節機能)長時間近くを見つづける事によって、毛様体筋疲労を起こして、ピント調節機能が硬直してしまい近くにピントが合った状態で固定され、遠くに焦点が合わせられなくなります。一時的に近視と同じ症状になるので、偽(ぎ)近視とも言いますが、現在では調節緊張と呼ばれています。眼が非常に疲れた状態なのです。

DSC_0040 ピンと調節筋が疲労状態のままで視力検査を行うと、本来は近視ではない子も近視というデータになり、軽度の近視の子も近視の度数が実際よりも強いデータとなります。また、毎年実際にある例として、時間をかけて専門的に視力検査をした結果、近視ではなく極めて正視眼の状態であった例も数多くあり、弱い近視の度数のメガネをかけて来院した子が、検査の結果、近視ではないという例もあります。子供の眼は非常に判断が難しい眼なのです。
DSC_0040 DSC_0040 DSC_0040
眼は近くを見ている時
ピント調節筋が働いて
水晶体を膨らます。   
【偽(ぎ)近視】調節緊張は近くを
見続けることでピント調節筋が硬直
し水晶体を薄くできない結果、遠く
を見た時に近視と同じ結像となりぼ
やける。
「近視」は奥行きの長い
眼球で、光が網膜の手前
で結像するため遠くがぼ
やける。調節緊張と焦点
が似ていますが、根本的
に異なります。